ミリキタニの猫 - 渡まち子

(70点)

 NYに住む路上アーティストといえば聞こえはいいが、要するにホームレスのミリキタニ氏は戦争に翻弄された80歳の日系人の画家だ。心に傷跡として残る戦争の記憶が哀しい。偶然に知り合った彼と9.11テロをきっかけに共同生活、とことん彼とつきあって理解しようとする監督の思いには脱帽。強制収容所への旅でさまざまなわだかまりが溶けるラストが感動的だ。監督と被写体との信頼関係を感じる1本。

ミリキタニの猫 - 福本次郎

◆「自分は偉大なアーティスト」、自分の絵は「傑作」と言ってはばからない主人公。そこには絵画に生涯を捧げようと決心したのに、戦争によって夢を奪われ、数十年も回り道をした、彼の人生と失われたプライドが凝縮されている。(70点)

 そこにいあわせた人々と関係者の運命を暗転させ、米国人の怒りを沸騰させた911テロ。ホームレスだった孤高の画家もその例に漏れず、瓦礫整理という名目で住み慣れた路上を追われる。彼の落ち着き先はドキュメンタリー映画作家のアパート。映像作家が画家を取材対象に選んだことから、画家の人生は好転する。それはかつて自分が米国政府や米国民から受けた差別への怒りが、やがてすべてを赦して受け入れようという変化。他人の役に立ちたいと願うものすごく親切な人もたくさんいる米国社会の懐の広さに触れて、心を閉ざしていた画家は笑顔を取り戻していく。

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