まるで2本の墓標のようなタワーの姿に心を奪われる(70点)
© 2008 Jean-Louis Blondeau / Polaris Images
何の代償も求めない命懸けのパフォーマンスが不思議な感動を呼び起こす。1974年、建設中のWTC(ワールド・トレード・センター)のツインタワーで命綱なしの綱渡りを行なった仏人の大道芸人フィリップ・プティの入念な準備と挑戦を描くもの。第81回アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞受賞作だ。世界各地の有名な建物を制覇したプティは違法行為での逮捕歴500回以上。他人を傷つけない優雅な犯罪者は、存在意義と本能である綱渡りを決して止めない。ワイヤーの上で優雅にお辞儀をする姿は、どこか幻を見ているような気になる。
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◆再現ドラマを織りまぜて構成したスリリングな作品(70点)
1974年、ニューヨーク世界貿易センターのツインタワーに1本のワイヤを張り、上空411mで空中散歩した伝説の綱渡り師フィリップ・プティ。彼の偉業(のちに『今世紀最大の犯罪芸術』と呼ばれた)を伝えるドキュメンタリー映画。2008年度アカデミー賞最優秀ドキュメンタリー賞受賞作品だ。
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ツインタワーの最上階にかけられた一本のワイヤーロープの上にたたずむ男。完成前にロープや機材を密かに持ち込み、屋上から矢を放ち、ワイヤを張るまでのスリルは、ポエティックな空中歩行より、手に汗握るドラマだった。(70点)
© 2008 Jean-Louis Blondeau / Polaris Images
ツインタワーの最上階にかけられた一本のワイヤーロープの上にたたずむ男。命綱はなく、バランスを崩せばそのまま400メートル余りを落下する。世界一高いビルの間を歩いて渡りたいという6年越しの夢をかなえた男の情熱だけを描くのではなく、準備期間の地道な行動を再現映像にする。綱渡りをするには、まず綱を張らなければならない。そんな当たり前のことに立ちはだかる難問。まだ完成していないツインタワーにロープや機材を密かに持ち込み、屋上から矢を放ち、ワイヤを張るまでのスリルは、ある意味、主人公のポエティックな空中歩行より、手に汗握り人間味あふれるドラマだった。
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1974年にワールド・トレード・センターで感動的な伝説を作った男の物語(90点)
© 2008 Jean-Louis Blondeau / Polaris Images
1974年8月7日、フランス人のフィリップ・プティがマンハッタンの空に姿を現した。彼はワールド・トレード・センターのツインタワーを鉄のワイヤーで綱渡りしたのだ。フィリップ・プティはその後ニューヨークの警察に逮捕されるのだが、これはニューヨークの最もクレイジーでおかしな事件の1つとして知られている。
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