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◆恐ろしく肥満した巨体に拗ねた視線、孤独と絶望の中で、唯一空想の中に楽しみを見出している少女。彼女が米国社会の最底辺から少しでもましな場所に這い上がろうとする過程を通じて、無知がいかに大きな罪であるかを訴える。(80点)
恐ろしく肥満した巨体に拗ねた視線、孤独と絶望の中で、唯一空想の中に楽しみを見出している少女。16歳になってもアルファベットを知らず訛りのきつい言葉を話すだけ。劣悪な家庭環境による教育の欠如と福祉政策がもたらす勤労意欲の減退が、さらなる貧困を生む。そこに決定的に欠けているのは愛。愛された記憶のないものに他人を愛することはできず、負の連鎖は親から子へと受け継がれていく。物語は彼女が米国社会の最底辺から少しでもましな場所に這い上がろうとする過程を通じて、無知がいかに大きな罪であるかを訴える。
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◆自分を好きになれない女の子へ(60点)
『プレシャス』は、究極のいじめられっこのお話である。主人公は16歳の女の子で、プレシャスという素敵な名前を持っているが、見た目は猛烈な肥満体。アメリカといえば、世界からプロフェッショナルなデブたちが集う地上最強のデブ大国だが、彼女の場合はそこでデブデブばかにされるのだから筋金入り。日本人には到底太刀打ちできないそんなぽっちゃり少女の、悲惨な半生のドラマである。
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◆過酷な現実の中でヒロインに希望を与えるのは教育。母親役モニークが鬼気迫る演技を見せる。(80点)
16歳の黒人少女プレシャスは妊娠して学校を退学になり、問題を抱えた生徒ばかりが集まるフリースクールに通うようになる。熱意溢れるレイン先生と出会って文字を学び希望の光を見出すが、彼女にはさらなる試練が待っていた…。
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◆ヒロインのどん底が観客の勇気にすり替わる(70点)
この春、私たちはスクリーン上で、2人の素晴らしい教師と出会うことになる。1人は『17歳の肖像』でオリヴィア・ウィリアムズが演じたスタッブス先生、そしてもう1人は『プレシャス』でポーラ・パットンが演じたレイン先生だ。
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◆アメリカ貧困層の子供への精神的・肉体的・性的虐待等、多くの問題が浮き彫りになる(85点)
映画『プレシャス(原題:PRECIOUS: BASED ON THE NOVEL ‘PUSH’ BY SAPPHIRE)』の主人公クレアリース"プレシャス"ジョーンズ(ガボリー・シディベ)は16歳の女の子。彼女のミドルネームが映画のタイトルになっているが、それは日本語で“いとしい”や“貴い”という意味を持つ。親の子に対する愛情が名前から分かる様な特別な名前だ。しかし、彼女の生きる現実は素敵な名前とは裏腹に、彼女の事を虫けらの様に扱う残酷なものだった。
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