生命の誕生を肯定する視点がいい。(70点)
出産は、女性にとって人生で最も劇的な“肉体の転機”。日本を含め、5大陸・10ヶ国の女性たちを追った異色ドキュメンタリーだ。劣悪な環境、ギリギリまで続けた仕事、医者に頼らない自然分娩など、出産スタイルは多様だが、子育て先進国フランスの作品だけあって、生命の誕生を肯定する視点がいい。中でも真っ暗な砂漠での出産とイルカと一緒の水中出産の様子は驚愕。痛みを乗り越えて子供を生んだママの顔は共通して輝いている。
生命の誕生を肯定する視点がいい。(70点)
出産は、女性にとって人生で最も劇的な“肉体の転機”。日本を含め、5大陸・10ヶ国の女性たちを追った異色ドキュメンタリーだ。劣悪な環境、ギリギリまで続けた仕事、医者に頼らない自然分娩など、出産スタイルは多様だが、子育て先進国フランスの作品だけあって、生命の誕生を肯定する視点がいい。中でも真っ暗な砂漠での出産とイルカと一緒の水中出産の様子は驚愕。痛みを乗り越えて子供を生んだママの顔は共通して輝いている。
地球上の多種多様な民族国籍の妊婦たちがさまざまな方法で赤ちゃんを産む。その瞬間をことさらドラマチックに演出せず、誕生は決して生命の奇跡ではなく、あくまで生は死と同じくありふれた日常風景であるというスタンスだ。(50点)
地球上の多種多様な民族国籍の妊婦たちがさまざまな方法で赤ちゃんを産む。進んだ医療に頼るだけではなく、全身にペイントする立ち産のアマゾンの原住民、布で囲っただけの砂の上で出産するアフリカの遊牧民、プールの中で夫婦手を取り合う北米のフリーバース、妊婦のコミュニティで陣痛が来るまで肉体労働する日本人、病院で帝王切開されるシベリアの遊牧民、貧しさから産婆頼りのインドの下層民、ヤギの生き血を飲むマサイ族。誕生は決して生命の奇跡ではなく、その瞬間をことさらドラマチックに強調するような演出はない。あくまで誕生は死と同じくありふれた日常風景であるというスタンスだ。