フェアウェル さらば、哀しみのスパイ - 渡まち子

◆ごく普通の人間がいつのまにか国家を揺るがす機密にかかわっていく過程がリアル(65点)

 20世紀最大級のスパイ事件の一つ“フェアウェル事件”をベースにしたサスペンス・ドラマは、祖国のためを思うからこそ国を裏切る、究極の自己犠牲だったとするスタンスが興味深い。1980年代初頭、KGBの幹部であるグリゴリエフ大佐は、技師ピエールを通して西側・フランスの国家保安局にソ連が入手した極秘情報を流す。それは世界のパワー・バランスを崩してしまうほどの破壊力を持つトップ・シークレットだった…。

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フェアウェル さらば、哀しみのスパイ - 福本次郎

◆疲弊した体制に嫌気がさした政府高官の、祖国を刷新させるために自ら捨て石となって国家を裏切る過程がリアリティたっぷりに描かれる。1980年代の歴史的変革は、こんな地味な人間の行為から生まれたことに驚嘆せざるを得ない。(50点)

 キャビネットに収められた書類や机の上に放置されたフォルダから最高機密を盗み出す。そこにはハリウッド作品でおなじみの手に汗握る緊張や大掛かりなアクションはなく、主人公はさりげなさを装って同僚の目をごまかそうとするだけ。物語は、疲弊した体制に嫌気がさした政府高官が、祖国を刷新させるために自ら捨て石となって国家を裏切る過程をリアリティたっぷりに描く。ここで語られるのは安易なヒロイズムなどではなく、息子の世代はもう少しましな世の中になってほしいという願い。1980年代の共産圏の崩壊は、こんな地味な人々の行動から生まれたことに驚嘆する。

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