◆この映画はスティーヴンの何を描きたかったのか、テーマの焦点が散漫(35点)
スティーヴン・ラッセル(ジム・キャリー)は、妻や子供に囲まれて幸せな生活を送る警察官。そんな彼にある日転機が訪れた。大きな交通事故に巻き込まれて死の淵をさまよったのだ。ラッセルは自分に正直な人生を歩もうと、妻にゲイであることをカミングアウトした。
◆この映画はスティーヴンの何を描きたかったのか、テーマの焦点が散漫(35点)
スティーヴン・ラッセル(ジム・キャリー)は、妻や子供に囲まれて幸せな生活を送る警察官。そんな彼にある日転機が訪れた。大きな交通事故に巻き込まれて死の淵をさまよったのだ。ラッセルは自分に正直な人生を歩もうと、妻にゲイであることをカミングアウトした。
◆嘘だらけの人生の中でたった一つの真実、それは愛。しかし、物語は要領のよい主人公のイージーな人生観を投影しているのみで、切実な感情が描かれているわけではない。せめてコメディの味付けがあれば退屈せずに済んだはずだ。(40点)
嘘だらけの人生の中でたった一つの真実、それは愛。ゲイ恋人と一緒にいるために他人をだましてカネを盗むだけでなく、恋人本人に対しても虚構を貫き通す。豪勢な暮らし、刑務所での生活、その間に膨大な労力を費やした上に、命がけの偽装までする男の奇妙奇天烈な半生を追う。しかし、「実話」と強調しているあたりそもそもフィクションと宣言しているようなもの。物語はただ要領よく世渡りするイージーな彼の人生観を投影しているのみで、そこに主人公の切実な感情が描かれているわけではない。せめてコメディの味付けがあれば、この荒唐無稽な展開も退屈せずに済んだはずだ。
◆ブランドものの服や小物、優雅な邸宅。ゲイ・ライフとはかくもお金がかかるものなのか!(60点)
主人公は「愛してる」の一言のために懲役167年をくらった男。これが実話だというから恐れ入るが、何ともロマンチックな犯罪者だ。警官のスティーヴンは大事故で命を失いかけたのを機に、自分らしく生きようと決意。警官を辞め、ゲイであることをカミングアウトし、詐欺師人生に突入する。保険金詐欺で投獄された刑務所で心優しいフィリップと出会い一目惚れ。彼を喜ばせたい一心で出所後も詐欺を繰り返すが、フィリップに嘘がばれてしまう…。
◆ジム・キャリーとユアン・マクレガーというハリウッド二大スターがゲイカップルを体当たりで演じている(70点)
懲役167年の刑に処せられ、現在もムショ暮らしを送っている脱獄とサギの名人スティーヴン・ラッセルの実話を基にした作品。