家族を失った悲しみに押しつぶされそうになりながら闘う美少女。漫然とした日々の中で刺激を求める高校生。物質的に満たされているのに、何か物足りなさを感じている現代の高校生のリアルな感覚が巨大な妄想となって描かれる。(60点)
一瞬にして家族を失った悲しみを胸に抱いているのに、他人の前では平然としたフリをしている。しかし、夜になるとその悲しみが実体となりチェーンソーを振りかざして襲い掛かってくる。たったひとり、押しつぶされそうになりながら闘う美少女。一方で反抗するべき対象もなく、目指すべき夢もまだみつからず、漫然とした日々の中で刺激だけを求めている高校生は彼女の手助けをすることで悶々とした日常を意味のあるものにしようとする。彼の姿を通じて、物質的にも人間関係にも満たされているのに、何か物足りなさを感じている現代の高校生のリアルな感覚が巨大な妄想となって描かれる。