自己主張の強い3兄弟が列車の旅を通じて家族の絆を見つめなおそうとするが、方向性とは裏腹に映画はインドの大地を迷走し、進むべき道を示してくれない。それは見たものの判断に任せているのだが、消化不良感しか残らない。(30点)
血のつながりゆえに切っても切り離せない関係。友情でも愛情でもなく、性格を知り尽くしているがゆえの微妙な距離感に、どこかギクシャクしながらもその存在を認めざるをえない。そんな自己主張の強い3人の兄弟が列車の旅を通じてもう一度家族の絆を見つめなおそうとする。しかし、方向性とは裏腹に映画はインドの大地を迷走し、どこが進むべき道なのかを示してくれない。それは見たものの判断に任せているのだろうが、消化不良感しか残らなかった。
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ちぐはぐな3兄弟が自分探しと兄弟の絆を確認するロード・ムービーだ。(65点)
不思議なユーモアが漂うが、それには、インドという舞台設定が何より効いている。ちぐはぐな3兄弟が自分探しと兄弟の絆を確認するロード・ムービーだ。個性的な顔つきの俳優、おそろいのスーツケース、顔の包帯など、ビジュアルもインパクトがあって面白い。亡くなった父に修道院にいる母と、そこにいない家族を見つめている点はアンダーソンのお約束。明確な結論もさしたる成長もなく、ぼんやりと終わるが、なぜかほのぼのしてしまう。
ウェス・アンダーソン監督最新作(70点)
ウェス・アンダーソン。『アンソニーのハッピー・モーテル』『天才マックスの世界』『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』『ライフ・アクアティック』と、この監督が作る映画は独特の世界観があり、非常に人気が高い。彼は今年待望の新作『ダージリン急行(原題:THE DARJEERING LIMITED)』を発表した。この作品は今年のニューヨーク映画祭でオープニング作品に選ばれる等、話題性にも事欠かない。随分前から予告編が映画館で流れていたが、それは期待で胸が膨らむ様な予告編であった。期待通り『ダージリン急行』でウェス・アンダーソンの新しい世界を感じることができるであろうか。
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