キャストの豪華さと過去に遡る人間ドラマの妙が味わえる。(65点)
アガサ・クリスティ原作のミステリーは、いつも優雅だ。海辺の別荘に集まった、愛憎入り乱れる家族の中で起こった殺人事件の謎を解く物語である。ハッタリや残酷描写に重きを置く近年の映画とは対極なので地味な印象だが、その分キャストの豪華さと過去に遡る人間ドラマの妙が味わえる。美しい者が殺人者というクリスティの好みが反映されて、犯人の目星が途中でついてしまうが、クラッシックな謎解きミステリーとして楽しめ作品だ。
キャストの豪華さと過去に遡る人間ドラマの妙が味わえる。(65点)
アガサ・クリスティ原作のミステリーは、いつも優雅だ。海辺の別荘に集まった、愛憎入り乱れる家族の中で起こった殺人事件の謎を解く物語である。ハッタリや残酷描写に重きを置く近年の映画とは対極なので地味な印象だが、その分キャストの豪華さと過去に遡る人間ドラマの妙が味わえる。美しい者が殺人者というクリスティの好みが反映されて、犯人の目星が途中でついてしまうが、クラッシックな謎解きミステリーとして楽しめ作品だ。
防犯カメラや科学的捜査とも無縁、目に見える証拠と人間関係から殺人事件の犯人を推理する手法はオーソドックスで、古いミステリーのよう。40年以上も前に書かれた作品の設定をそのまま現代に置き換えることには抵抗を覚える。(40点)
防犯カメラもなく科学的捜査とも無縁、目に見える証拠と人間関係から殺人事件の犯人を推理する。当然容疑者は近親者に限られ、動機と凶器、アリバイから真実に迫っていく過程でサスペンスを盛り上げていく手法は余りにもオーソドックスで、古いミステリーを見ているようだ。やはり40年以上も前に書かれた作品の設定をそのまま現代に置き換えることには抵抗を覚える。小道具から風俗・習慣まで作品が書かれた当時のディテールを忠実に再現するくらいのこだわりを見せて欲しかった。