◆自分にもっと歴史の知識があればよかったのですが(70点)
実話を織り交ぜて綴られたジェームズ・マクブライトさんの同名原作「セントアンナの奇跡」をスパイク・リー監督が映画化。
◆自分にもっと歴史の知識があればよかったのですが(70点)
実話を織り交ぜて綴られたジェームズ・マクブライトさんの同名原作「セントアンナの奇跡」をスパイク・リー監督が映画化。
◆人間の奇跡を描いた物語(75点)
ニューヨークの郵便局で、ひとりのベテラン局員が、突然、窓口に切手を買いに来た男を射殺した。前科もない品行方正を絵に描いたような局員がなぜ? 警察が彼の部屋を家宅捜索すると、1944年にイタリアで行方不明になった歴史的価値の高い彫像が見つかった。果たしてこの彫像と殺人の接点はあるのだろうか……?
米国に人種差別が強く残っていた第二次大戦中、黒人は自分たちの勇気を証明したくて銃を取り、ドイツ軍と戦う。しかし、前線は死の恐怖とは隣合わせでも、祖国にいるよりはるかに自由と充足を感じるという皮肉が待ち受けている。(80点)
米国内では二級市民、戦場では消耗品扱いされる黒人米兵。まだ米国に人種差別が強く残っていた第二次大戦中、彼らは自分たちの能力と勇気を証明したくて銃を取り、ドイツ軍と戦う。しかし、前線に横たわる現実は、白人上官の無理解と、偏見のない現地の住民、さらにドイツ軍には良心を失っていない兵卒や黒人兵にも敬意を示す士官がいる。彼らにとって前線は死の恐怖とは隣合わせでも、祖国にいるよりはるかに自由と充足を感じるという皮肉。そして無垢ゆえにもたらされた奇跡は、壮絶な殺しあいの中でひととき心に安寧をもたらす。人はどんなに絶望的な状況であっても信じること救われる、この作品はそんな思いを映像に込めた壮大な寓話だ。
黒人兵士と少年との絆が奇跡を生む。社会性と娯楽性を同居させたストーリーが見事。(75点)
NY。定年間近の郵便局員が、窓口に来た男性客の顔を見るなり古いドイツ製の銃で射殺する。真面目な彼は、なぜその男を撃ったのか。やがて彼の家から発見された貴重な彫像から、事件は1944年のイタリアに遡っていく…。
スパイク・リー監督の戦争映画は、ミラクルな感動もの(70点)
『セントアンナの奇跡』は、社会派スパイク・リー監督らしいブレない主張性と、老練な映画作りのテクニックの両方を楽しめる、通向きの一本だ。