◆「ナンセンス!」の一言で公権力の介入を切り捨てる。もはや絶滅種の過激派の生き残り、中年を過ぎても国家や資本家との闘争を止めようとしない。自分が正しいと思ったことは曲げないオッサンの姿を通じて家族のあり方を問う。(60点)
「ナンセンス!」の一言で公権力の介入を切り捨てる。もはや絶滅種ともいえる過激派の生き残り、中年を過ぎてもその思想にはブレはなく、国家や資本家との闘争を止めようとしない。時代遅れだが、自分が正しいと思ったことは絶対に曲げないオッサンの姿を通じて家族のあり方を問う。どんなことがあっても男に従う妻、ウザイと思いつつもいつしか父の強さに憧れる子供たち、そしてそのポリシーはいつしか賛同者を増やしていく。子供、特に息子は父の背中を見て育ち、父は身をもって男の生き方を息子に示す。社会の不正に意見する一方、子供を守ろうとする姿勢が過激なほど家族の絆は強まっていく。そんな主人公を豊川悦司が好演している。