◆意外にも3Dがすごい(60点)
立体映画元年などともてはやされるデジタル3Dだが、『コララインとボタンの魔女 3D』はそれに昔ながらのストップモーション・アニメーションを組み合わせた一品。ストップモーション・アニメとは、被写体を1コマずつ撮影することで、粘土人形やぬいぐるみなどを、あたかも動いているように見せかける特撮技法のこと。CGで何でも動かせる現代においても、撮影者の技術や個性によって独特の「味」が出るこの手法の愛好者は多く、こうしてときおり新作が登場する。
◆意外にも3Dがすごい(60点)
立体映画元年などともてはやされるデジタル3Dだが、『コララインとボタンの魔女 3D』はそれに昔ながらのストップモーション・アニメーションを組み合わせた一品。ストップモーション・アニメとは、被写体を1コマずつ撮影することで、粘土人形やぬいぐるみなどを、あたかも動いているように見せかける特撮技法のこと。CGで何でも動かせる現代においても、撮影者の技術や個性によって独特の「味」が出るこの手法の愛好者は多く、こうしてときおり新作が登場する。
◆途方もない労力が必要なこのコマ撮りアニメは、手作りならではの独特の味がある(60点)
ストップモーションアニメと3Dの組合せが個性的なダーク・ファンタジー・アニメーション。家族で引っ越してきたばかりの少女コララインは、忙しい両親にかまってもらえず、まだ友だちもいない。退屈していたある日、家の中に小さな秘密の扉をみつけ中に入る。現実とそっくりだけどずっと楽しいもうひとつの世界が広がるそこは、何でも願いが叶う上に、パパもママも優しい。ただ奇妙なことに両親の目がボタンになっていた。扉の向こうの世界から戻ってみると、両親の姿がない。コララインは、ママたちを取り戻そうと決心するが…。
◆退屈と孤独のなかで、好奇心ばかりを募らせる少女が迷い込んだ理想的な暮らし。物語は二つの世界を行き来し、何も考えなくて済む生き方と、多少の不満はあっても自分で判断できる自由の、どちらがより人間には大切かを問う。(50点)
友達はいないし両親はかまってくれない。見知らぬ土地に引っ越してきた少女が退屈と孤独のなかで、好奇心ばかりを募らせる。そんな彼女が迷い込んだのは、やさしい両親と素晴らしい食事と美しい庭、そして楽しいサーカスが心を躍らせてくれる家。壁に埋め込まれた一枚のドアが、つまらない日常から夢のような暮らしにいざなう入り口になっている。物語は二つの世界を行き来するうちに、何も考えなくて済む生き方と、多少の不満はあっても自分で判断できる自由のどちらがより人間には大切かを問う。
◆独り試練に立ち向かう少女の決意が心を揺さぶる(70点)
『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』(93)のヘンリー・セリック監督が、またまたストップモーション・アニメを駆使して創り上げた、ちょっぴりダークなファンタジー。11歳の少女コララインは、新居で見つけた不思議な扉の向こうで、現実世界とよく似た「もうひとつの世界」と出会う。「別のママ」は料理上手、「別のパパ」は楽しいことが大好きと、構ってくれない本当の両親とは大違いだが、なぜか彼らの目はボタンになっていて……。
◆『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』の監督が贈る話題の最新作!(75点)
これはギリギリの映画だ。映画『コララインとボタンの魔女 3D(原題:Coraline)』には不気味で怖い映像があり、本作は小さな子供に観せる事の出来る映画の境界線スレスレの所に位置している。しかしそれはネガティブな意見ではない。必要以上に暴力が描かれることはなく、ギリギリの映画であるゆえに、『コララインとボタンの魔女 3D』に大人も子供も映画に魅了されてしまうのだ。