(85点)
ヘビーな主題を軽やかなノリで描いた松尾スズキの快作。監督自らが執筆した同名小説が原作だ。薬の過剰摂取で閉鎖病棟に入院するハメになった女性の再生物語である。内田有紀が魅力的で、脇を固める個性的なキャラも豪華。拒食症の患者を演じた蒼井優が特に印象深い。精神病棟という密室空間にふさわしい狂騒に、舞台のような演出がさえまくる。寂しいのに前向きになれるラストが秀逸。
(85点)
ヘビーな主題を軽やかなノリで描いた松尾スズキの快作。監督自らが執筆した同名小説が原作だ。薬の過剰摂取で閉鎖病棟に入院するハメになった女性の再生物語である。内田有紀が魅力的で、脇を固める個性的なキャラも豪華。拒食症の患者を演じた蒼井優が特に印象深い。精神病棟という密室空間にふさわしい狂騒に、舞台のような演出がさえまくる。寂しいのに前向きになれるラストが秀逸。
松尾スズキ監督の非情さが炸裂する怖い映画(75点)
女優は、私生活が波乱万丈なほど芸に深みが出るなどといわれる。もしそれが真実ならば、結婚生活で心身ともに苦労したといわれる内田有紀は、今の若手女優の中では今後の成長が見込まれる一人であろう。結婚引退後、離婚を経て復帰後初の主演作となるこの『クワイエットルームにようこそ』は、彼女のおそるべき演技力によって傑作として花開いた。