主人公の生き様は強く印象に残る(65点)
無国籍なムードを漂わせる国際派女優マギー・チャン主演の人間ドラマだ。ロックスターだった夫をドラッグの過剰摂取で亡くしたエミリーは、自らも麻薬所持で逮捕され、幼い息子ジェイの養育権を奪われる。出所後パリへと向かい、息子のために人生をやり直そうと決意する。
主人公の生き様は強く印象に残る(65点)
無国籍なムードを漂わせる国際派女優マギー・チャン主演の人間ドラマだ。ロックスターだった夫をドラッグの過剰摂取で亡くしたエミリーは、自らも麻薬所持で逮捕され、幼い息子ジェイの養育権を奪われる。出所後パリへと向かい、息子のために人生をやり直そうと決意する。
◆むせび泣く姿が見る者の胸を打つ(90点)
バラエティに富んだ傑作を次々と生み出しているオリヴィエ・アサイヤス監督が、マギー・チャンを主演に据えた本作「クリーン」は、絶望のふちに立つシングルマザーが、苦悩を抱えながらも一歩一歩再生していく姿をリアルに描いた、見る者の心を揺さぶる魂の物語。マギー・チャンは第57回カンヌ国際映画祭において満場一致で女優賞を獲得した。
◆国際派女優が自己実現と母性の間で揺れる(60点)
アジアを代表する国際派女優のマギー・チャンが、母親の微妙な心情を演じてカンヌ国際映画祭の女優賞を獲得した作品。日本の俳優が欧米資本の映画に出ると、えてして“借りてきたネコ”にしか見えないものだが、英語とフランス語を駆使するチャンが、カナダに、あるいはパリにたくましく根づいて見えるのが印象的だ。