いくつになっても現役の「女」でありたいと願うさまざまな年代の女性たちの日常を散文的な筆致でスケッチしつつ、カメラは鋭く人間の内奥に迫る。平凡で人間的な悩みを持てることが彼女たちにとっていかに幸福かを物語っている。(60点)
結婚、不倫、同性愛、抗加齢、そして老い・・・。いくつになっても現役の「女」でありたいと願うさまざまな年代の女性たち。日々のできごとに心をときめかせたり、ガッカリしたり、怒ったり、喜んだりしながら、大きな夢を持っているわけではないけれど、小さな幸せは掴み取ろうとする。そんな彼女たちの日常を散文的な筆致で描きつつ、カメラは鋭く人間の内奥に迫る。それは戦乱に明け暮れたベイルートという都市では、平凡で人間的な悩みを持てることが彼女たちにとっていかに幸福かを物語っている。