ドニー・イェンのアクションが見事(55点)
武侠アクションのイメージだが、物語のベースはラブストーリーだ。戦国時代、燕国の王となった王女・燕飛児は、王位を狙う家臣が放った刺客に命を狙われる。彼女を救ったのは、森で隠遁生活を送る元戦士の蘭泉だった。王女の割には行動が軽いのが気になるが、争いを憎み一人の女として生きたいと願うのは、蘭泉との間に愛が生まれ、初めて平穏な日々を知ったからだろう。ヒロインをひそかに愛する将軍を演じる武術の達人ドニー・イェンのアクションが見事で、満身創痍で立ち回るその動きはリアリティを越えて、まるで舞踏を見ているようだ。物語がフィクションだけに重みには欠けるが、ダークな戦闘場面と、森の緑の美しさの対比が効いている。