◆実話なんだ!?(75点)
王道だけど、いいっ!! コレが実話だってことにも驚きと感動があります!!
そんな今作は~♪
◆クリント・イーストウッド監督、モーガン・フリーマン主演で南アフリカ初の黒人大統領ネルソン・マンデラを描いたドラマ。イーストウッドやフリーマンのメッセージは伝わってくるが、ドラマとしての面白みには欠ける(73点)
冒頭、マンデラ大統領(モーガン・フリーマン)がボディガードとともに朝の散歩に出る。まだ暗い中、官邸の近くを歩くが、いつ狙われるか分からない。ただならぬ緊張感が漂い、自動車の走る音が近づいてくると、それは頂点に達する。
◆ソツのない作りではあるが平凡な出来(65点)
偉人マンデラの理想と希望を、ラグビーとのつながりを通して描く実話だ。1994年、27年間の投獄生活から解放されたネルソン・マンデラは、南アフリカ共和国初の黒人大統領になる。アパルトヘイトにより黒人と白人の間にできた大きな溝、激しい経済格差、国際社会でのアピールなど、さまざまな課題を抱えたマンデラは、南アの白人社会の象徴であるラグビーチームの建て直しを図り、1995年の自国開催のラグビーW杯での優勝を目指すと宣言する。
◆アパルトヘイトの名残りある南アフリカ、マンデラは国をまとめるためラグビーW杯を利用する。映画はイーストウッドが近年描いてきた愛や苦悩といった個人的な感情より、壮大な目的に命をかけた男のゆるぎなき人間像に迫る。(70点)
手入れの行き届いた芝のグラウンドでラグビーの練習をする白人、道路一本隔てた石ころだらけの空き地では黒人少年たちがサッカーに興じる。その境界の道路を釈放されたマンデラが乗る自動車が走りぬける。まだアパルトヘイトの名残りある南アフリカが新しい時代に向かってスタートを切る象徴的なシーンだ。やがてマンデラは人種の入り混じった国を一つにまとめるためラグビーW杯を利用する。映画は、イーストウッドが近年描いてきた愛や苦悩といった個人的な感情の機微より、新国家建設という壮大な目的に命をかけた男のゆるぎなき人間像に迫る。
◆イーストウッドが79歳にして新たな引き出しを披露(70点)
私は元来「サッカー村」の住人で、ラグビーにそれほど詳しいわけではないのだが、それでも1995年のラグビーW杯で、開催国の南アフリカが優勝を果たしたのは衝撃だった。アパルトヘイトのために長らく国際社会からつまはじきにされていた南アは、その数年前の政策転換で、ようやく国際試合ができるようになったばかりだったからだ。切磋琢磨のないところに強化はないというのがスポーツ界の常識。それを覆してあっさり優勝してしまう南ア代表は、何という怪物的なチームなのかと思った。国内の試合だけで、いったいどうやって代表の強さを維持してきたのか、と。だが15年後の今年、『インビクタス 負けざる者たち』を観て、事実は少し違っていたらしいと知った。
◆イーストウッド監督30作目はネルソン・マンデラ!(75点)
知られざる物語。例えば、映画『ホテル・ルワンダ』の様に大きな出来事の裏にはわたしたちの知らない感動の逸話が隠されている事がある。そういった逸話を知る事によって、その出来事を以前とは違った視点で見る事が出来る様になる事も少なくない。昨年は『チェンジリング』と『グラン・トリノ』で大成功を収めたクリント・イーストウッド監督最新作『インビクタス 負けざる者たち(原題:INVICTUS)』はネルソン・マンデラが主人公のアパルトヘイト撤廃直後の激動の南アフリカが舞台。まるでフィクションであるかの様なドラマチックな展開の作品だが、これが真実だから一驚を喫してしまう。