20年以上前に味わった栄光の日々は人生に喜びと誇りをもたらした。下品な歌詞と演奏で社会に反抗することが生き方だった若いころとは反対に、社会と折り合いをつけながらも細々とがんばっているおっさんの姿が勇気をくれる。(60点)
20年以上前に味わった栄光の日々。それは短い間だったが、確実に彼らの人生に喜びと誇りをもたらした。そして50歳を過ぎてもなお、もう一度メジャーに返り咲きたいという夢を諦めずにギターを手放さない男は、いまだチャンスが来ると信じている。生活のためには大人にならなければならない、それでも大人になりきれない部分を捨てずに持ち続けている、そんな音楽に命をかけた男たちの姿を脱力感たっぷりにカメラは追う。下品な歌詞と演奏で社会に反抗することが彼らの生き方だった若いころとは反対に、社会と折り合いをつけながらも細々とがんばっている姿が、見る者に勇気を分けてくれる。