(80点)
すこぶる美しい作品で、中身も濃い秀作。さすがは大人の国フランスのアニメーションだ。妖精を探す冒険物語の核は、異なる世界への偏見とそれを乗り越えた融和を目指す希望。栄華を誇った中世イスラムへの敬意が作品の根底に流れるが、現実のアラブ系への人種差別を思うと、物語の深みを感じてしまう。鮮やかな色彩と緻密な絵柄、大胆な構図など、華麗な映像にうっとり。オスロ監督の過去作品もぜひ。
(80点)
すこぶる美しい作品で、中身も濃い秀作。さすがは大人の国フランスのアニメーションだ。妖精を探す冒険物語の核は、異なる世界への偏見とそれを乗り越えた融和を目指す希望。栄華を誇った中世イスラムへの敬意が作品の根底に流れるが、現実のアラブ系への人種差別を思うと、物語の深みを感じてしまう。鮮やかな色彩と緻密な絵柄、大胆な構図など、華麗な映像にうっとり。オスロ監督の過去作品もぜひ。
ドロドロした社会問題を、最高に美しい子供向けアニメに仕上げた恐るべき映画(95点)
全国公開される大作や、単館系の話題作をちょくちょく見ている、といった程度の映画好きの人に「オススメ教えて」といわれると、私は98年製作のフランスのアニメーション『キリクと魔女』あたりを教えることにしている。そして、たいていの相手から好評を得ている。