ここまで個性的でシュールな伝記映画は珍しい。(75点)
ここまで個性的でシュールな伝記映画は珍しい。現役のトップ・ミュージシャン、ボブ・ディランを、人種、年齢、性別までもバラバラの6人の俳優が演じ分ける。これはディランの多面性の表現形態だ。6人全員が名演だが紅一点のブランシェットの存在感は群を抜く。ただ役名や時系列もバラバラなので非常に難解で手強い作品なのは確か。ディランの歩みを予習しておくと多少は判りやすいが、この個性にただ身をゆだねるのもお勧めの映画体験だ。
ここまで個性的でシュールな伝記映画は珍しい。(75点)
ここまで個性的でシュールな伝記映画は珍しい。現役のトップ・ミュージシャン、ボブ・ディランを、人種、年齢、性別までもバラバラの6人の俳優が演じ分ける。これはディランの多面性の表現形態だ。6人全員が名演だが紅一点のブランシェットの存在感は群を抜く。ただ役名や時系列もバラバラなので非常に難解で手強い作品なのは確か。ディランの歩みを予習しておくと多少は判りやすいが、この個性にただ身をゆだねるのもお勧めの映画体験だ。
ボブ・ディランの人生を6人の俳優が演じるという画期的な試みは、ストーリーをぶつ切りにする編集法のために混乱する。表現方法も6パターンと変化をつけているのだが、それらが物語として有機的に結合しているとは言いがたい。(40点)
放浪の詩人、フォークシンガーからアウトローまで、ボブ・ディランの人生における6つのステージを6人の俳優が演じるという画期的な試みは、あえてストーリーをぶつ切りにするような編集法のためにやたらと混乱する。もちろん、ステージごとにモノクロになったりドキュメンタリー風になったりカラーを重視したり退色させたりと表現方法も6パターンと意欲的に変化をつけているが、それらが物語として有機的に結合しているとは言いがたい。せめて時代順に並んでいたならば、もう少しディランについて理解できたはずだ。
トッド・ヘインズが豪華出演陣で描くボブ・ディラン映画(98点)
ミュージシャン、俳優、詩人等、多くの肩書きを持つアーティスト、ボブ・ディラン。ユダヤ人一家に育った彼は多くの詩や音楽に影響され、大学を中退し、ミュージシャンを目指した。そしてブルース、フォーク、ロックンロールとジャンルを変化させながら時代と共に人々に影響を与え続けて来た。60年代にはビートルズやストーンズ等に影響を及ぼした。また昨年発表された最新アルバム「モダン・タイムズ」では自身初となるビルボード初登場No.1を獲得した。