◆重厚な人間描写から一転、ドラマチックな刑事物語へと変化する(70点)
ある日、残虐な少年犯罪により娘を失った長峰(寺尾聰)。奈落の底に突き落とされた長峰のもとに、犯人の正体を告げる匿名の密告電話が入る。犯人と思われる名前と住所を知った長峰は……。
◆重厚な人間描写から一転、ドラマチックな刑事物語へと変化する(70点)
ある日、残虐な少年犯罪により娘を失った長峰(寺尾聰)。奈落の底に突き落とされた長峰のもとに、犯人の正体を告げる匿名の密告電話が入る。犯人と思われる名前と住所を知った長峰は……。
息を押し殺した寡黙な語り口は、最愛の人を奪われた男の声にならない慟哭。感情を抑え青ざめた映像は、法と正義の狭間で揺れる刑事の苦悩。日本の歪んだ司法制度に挑むそんな主人公の姿は、「人権派弁護士」たちへの挑戦状だ。(40点)
息を押し殺した寡黙な語り口は、最愛の人を奪われた男の声にならない慟哭。感情を抑え青ざめた映像は、法と正義の狭間で揺れる刑事の苦悩。いくら殺人やレイプを繰り返しても「少年」というだけで極刑は望むべきもなく、「少年法」のもとに犯人のプライバシーは守られる。日本の歪んだ司法制度に真っ向から挑む主人公の姿は、そんな極悪人の人権ですら守ろうとする「人権派弁護士」たちへの挑戦状だ。しかし、映画は原作のストーリーをなぞるのみで、映画的な躍動感や喜怒哀楽に乏しく、重苦しい空気がスクリーンに蔓延する。
法律とはいったい何のためにあるのかと深く考えさせられる(65点)
法律への不信と不満。重いテーマを扱った問題作だ。むごい事件によって大切な一人娘を失くした長峰は、娘を凌辱して殺した少年たちの名を知る。少年法によって現在の日本の法律では犯人を極刑にできないと考えた長峰は、自ら犯人を追い復讐することを決意。刑事の織部は長峰を追いながらも法と正義の狭間で悩んでいた。
東野圭吾の社会派ミステリを映画化(60点)
手元にはあるのだが、あまりの分厚さにいまだ原作を読んでいない。だから映画との違いはわからないが、なんとなく想像がついてきた。というのはすなわち、なぜこの映画がイマイチなのか、という理由についてである。