明るく希望に満ちた笑顔が、疲れて腹に一物秘めたような悪相に変わっていく。自分がカモにされないためにはより弱者を食い物にするしかない厳しい現実のなかで、家族を守るために良心を失っていくヒロインの姿が切なく哀しい。(70点)
明るく希望に満ちた笑顔が、疲れを溜め込み腹に一物秘めたような悪相に変わっていく。資本主義経済とグローバル化が頑張って働いているシングルマザーの心を蝕み、いつしか彼女は搾取する側に回っている。この映画の「自由」とは、生き残るためにはなにをやってもいいという意味であると共に、すべてに自己責任をともなうことを示唆する。何より自分がカモにされないためにはより弱者を食い物にするしかない厳しい現実のなかで、家族を守るために良心を失っていくヒロインの姿が切なく哀しい。