映画からあふれ出るパワーはすべて悪ふざけの域を出ていない上、低級なギャグの連続には首をひねるばかりでコメディのセンスがまったくズレている。さすがIMDBの「サイテー映画100」のトップにランクされているだけのことはある。(20点)
スーパーヒーローものからアクション、ラブストーリー、ミュージカルまで、最近のハリウッド映画のパロディだけで作品を完成させようとしているのは理解できるのだが、映画からあふれ出るパワーはすべて悪ふざけの域を出ていない。結果として笑うに笑えず、低級なギャグの連続に首をひねるばかり。出演者やスタッフが楽しんで作っている雰囲気はすごく伝わってくるが、コメディのセンスがまったくといっていいほどズレている。さすがIMDBの「サイテー映画 100」のトップにランクされているだけのことはある。
見終わって何一つ頭に残らない(35点)
大ヒット映画とセレブをネタに、おバカギャグで突っ走るパロディ・ムービー。青年ウィルは、人類滅亡を阻止するべく、アイアンマンやハンコックらヒーローたちをかわしながら、クリスタル・スカルを探してアメリカ自然史博物館へ向かう。「紀元前1万年」からはじまって、山ほど映画ネタが登場するが、日本人にはなじみの薄いネタもあり、時としてサッパリわからなくなる。ネタにする映画が多すぎてじっくり笑うヒマがないのは難点だが、見終わって何一つ頭に残らないのは、このテの映画ではむしろ長所か。一番ウケたのは、「ジュノ」と「セックス・アンド・ザ・シティ」のキャリーのやりあう姿だ。
パニック超大作の数々を、突っ込み不在でボケ倒しまくるパロディムービー(50点)
ハリウッド超大作のパロディ映画は、アメリカの若者にある程度のニーズがあるので途絶えることがない。「鉄板英雄伝説」(07年)に続くジェイソン・フリードバーグ&アーロン・セルツァー監督作品『ディザスター・ムービー!おバカは地球を救う』も、同系統のギャグ映画だ。今回はタイトルどおりディザスター、いわゆるパニック映画を土台にしたストーリーが展開する。
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