命の火が燃え尽きようとしているとき、封印していた過去を思い出す。決して忘れられないのに、誰にも語れない。罪の意識と後悔、子供を産み育て、愛した記憶にあふれた人生に失敗などないという、肯定する姿勢がすばらしい。(70点)
命の火が燃え尽きようとしているとき、封印していた過去を思い出す。自分が原因で若者を1人死なせ、自分もまた愛を失ってしまう。決して忘れることができないのに、誰にも語れない。しかし意識が朦朧としていく中でその思いは堰を切ったように口からあふれだす。罪の意識と後悔、それでも生きて子供を産み育て、愛した記憶にあふれた人生に失敗などないという、人の一生を肯定する姿勢がすばらしい。死の恐怖をより生きた満足感、それこそが安らぎに満ちた旅立ちに必要なものだ。