◆「サブウェイ・パニック」のリメークだが作風はまるで違う。トニー・スコットらしい映像美とテンポの良さで一気に見せる(67点)
1974年のジョセフ・サージェント監督作「サブウェイ・パニック」は秀作だった。本作はそのリメークだが、見事にいつものトニー・スコット監督の世界になっているのが面白い。
◆「サブウェイ・パニック」のリメークだが作風はまるで違う。トニー・スコットらしい映像美とテンポの良さで一気に見せる(67点)
1974年のジョセフ・サージェント監督作「サブウェイ・パニック」は秀作だった。本作はそのリメークだが、見事にいつものトニー・スコット監督の世界になっているのが面白い。
◆濃密なソリッド・シチュエーション・スリラー。異様な緊張感で観客を心理的に追いつめていく(68点)
「テキサス・チェンソー ビギニング」のジョナサン・リーベスマン監督が手がけたサスペンス。心理実験のため、テーブルとイスがあるだけの殺風景な部屋に集められた4人の男女。その前に現れた「博士」と称する男は、1日250ドルという高額な報酬を約束し、4段階の実験で1人ずつ被験者が脱落していくと説明する。そして突然、被験者の1人である女性の頭をピストルで撃ち抜く。「博士」が素早く部屋を出ると、ドアはロックされ、死体と一緒に残りの3人が閉じ込められる。室内に「問題」のナレーションが流れ、制限時間後に「正解」から一番遠かった者が、1人ずつ殺されていくという。
◆東京の下町・京島の風景が生き生きと描かれた喜劇。31歳子持ち女性の現実がコミカルだがリアルに描かれ、同年代の女性に素直に共感してもらえそうだ(70点)
ダメ亭主に愛想を尽かし、実家の東京・京島に戻った31歳の子持ち女性・永井小巻を小西真奈美が演じるコメディー。小巻は独り立ちするため仕事の面接を受けまくるが、どこからも断られ、貯金も減るばかり。水商売を紹介されるが、セクハラを受けてすぐに断念する。そんな中、娘のために作ったのり弁が評判となり、弁当屋を開く決心をする。
◆「ともだち」の正体を含め、ラストは伏線をすべて回収してよく出来ている。昭和へのノスタルジーが胸を打つ3部作の最終章(69点)
3部作ものは第2部が一番面白いと、いつも思う。「マトリックス」、「ロード・オブ・ザ・リング」、「スター・ウォーズ」、どのシリーズも第2部が良かった。1部では物語の世界観を提示しなければならず、3部では物語を終結させなければならない。ある程度、説明的にならざるを得ない。だが2部だけは、すでに提示された世界観の中で、その世界観を総括することなく、自由に物語を展開させることが出来るからだろう。
◆シリーズ第4弾だが1作目の正統な続編。娯楽に撤した派手なカー・アクションの連続は楽しいが、ドキドキするには至らない(66点)
「ワイルド・スピード」シリーズの第4弾だが、これが正統な続編で、2作目、3作目はスピン・オフと言えるかも知れない。1作目と同じヴィン・ディーゼル、ポール・ウォーカー、ミシェル・ロドリゲス、ジョーダナ・ブリュースターの4人のキャストが再び揃い、物語も1作目と直接に繋がっている。
◆ドキュメンタリーのような独特の緊迫感。実録ものとしてのリアリティーと娯楽の面白さがうまく両立している(70点)
「潜入もの」は、潜入者の正体がいつ暴かれるかとハラハラするものだが、この映画には、それだけではない独特の緊迫感がある。
◆ポルノでも文芸映画でもなく、怪談映画。この「白日夢」は100パーセントの「悪夢」だ(68点)
「白日夢」といえば、1981年に武智鉄二が監督し、愛染恭子が出演した「本番映画」が有名だが、今やアダルトビデオ(といってもすでにビデオを見ている人は少なく、DVDや動画ファイルだろう)でいくらでも本番行為が見られるようになった。本番が売りにはならない時代になってしまった。
◆シンプルなストーリーとリーアム・ニーソンの好演、質の高いアクションの連続で見ごたえのある作品(75点)
パリで東欧系マフィアに拉致された娘を救うため、元CIAの父親が、かつて秘密工作員として培った技術を使って組織を追い詰める。リュック・ベッソンが製作・脚本を務める本作は、「プロ」がプロの技を使って誰かを守り抜くという点で、いつもの「ベッソン映画」だ。だが、冒頭から結末まで一直線に進むシンプルなストーリーと、主演のリーアム・ニーソンの好演、そして質の高いアクションの連続で見ごたえのある作品になった。
◆フェアレディZを巡る因縁話。Zへの偏執狂的な愛が語られ、車好きには楽しめる(59点)
講談社「ヤングマガジン」連載の同名マンガの映画化。監督は「GUN CRAZY」シリーズや「SCORE」の室賀厚。
◆主演3人、特にイ・ビョンホンが魅力的な韓流ウエスタン。娯楽作として十分に楽しめるが、ロマンチシズムが希薄である点が惜しい(75点)
1930年代の満州を舞台に、マカロニ・ウエスタンの世界を「韓流ウエスタン」として復活させる。そんな奇抜なアイデアは、ともすればキワモノを生みがちだが、チョン・ウソン、イ・ビョンホン、ソン・ガンホという3人の俳優たちを得て、見事に娯楽作品として結実した。同じように日本でウエスタンをやろうとした三池崇史の「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」の失敗に比べると、成功と言えるだろう。
◆凄まじい残酷描写。フレンチ・スプラッターの系譜に連なるがそれだけに収まらない孤高の問題作(80点)
凄まじい作品だ。インパクトの強さだけで言えば、これまで見た作品の中でも、かなり上位に入るだろう。ホラーやフレンチ・スプラッターの系譜に連なってはいるが、単純な分類を許さない。孤高に位置する問題作だ。
◆安心して楽しめる分かりやすい笑い(67点)
映画館で、字幕を見ている我々日本人には全く可笑しくないのに、外国人(たぶん英語圏の人)だけが英語のセリフに大笑いしている、という場面に覚えはないだろうか。あれはなかなか悔しいものだ。洋画のコメディを見るといつも、もっとセリフが分かればもっと面白いんじゃないか、などと思ってしまう。
◆いつもながらの車、格闘アクション、美女の3点セット(67点)
プロの運び屋フランクを主人公にした「トランスポーター」シリーズの第3弾。製作・脚本を兼ねるリュック・ベッソンが大好きな「車、格闘アクション、美女」の3点セットがいつも通りきっちりと揃っている。
◆悪役が魅力的な映画は面白い(74点)
あらゆるものを破壊し尽す新兵器「ナノマイト」を巡って、悪の組織コブラと、米政府の組織した国際機密部隊G.I.ジョーが、最新科学を駆使して戦う。現代の東京のど真ん中に少林寺風の寺があり、そこで忍者が訓練されているなどというバカバカしい設定に加え、絵に描いたような勧善懲悪のストーリー。笑ってしまうしかないのだが、それでも映画が面白いのは、悪役が魅力的だからだろう。
◆ドラマとしての深み(80点)
南極観測隊員として、南極ドームふじ基地で調理を担当した西村淳のエッセイ「面白南極料理人」を映画化。監督はこれが商業映画デビューの沖田修一。主演の料理人を堺雅人が演じている。他の隊員たちに生瀬勝久、きたろう、高良健吾ら。