◆ワニがあくまでも、普通のワニであるところがいい(66点)
巨大なワニが人を襲うというと、「アリゲーター」や「クロコダイル」を思い出す。ホラーファンならトビー・フーパーの「悪魔の沼」も浮かぶかも知れない。「U.M.A/レイク・プラシッド」も、UMA(未確認動物)といいながら、実際には巨大ワニの映画だった。
しかし、本作はそれらの「ワニもの」とまるで印象が違う。どちらかというと、タイトルが似ている2004年の「オープン・ウォーター」に近い。ホラーというよりサスペンス、スリラーであり、動物パニック映画というより、遭難映画なのだ。
2人の姉妹と姉の恋人、計3人の観光客が、ガイドと共にオーストラリアで自然観察と釣りツアーに出かける。マングローブが生い茂る沼をボートで行くが、何物かに襲われてボートが転覆。ガイドは死んでしまう。「何物か」が巨大ワニ(クロコダイル)であることは言うまでもない。何とかワニから逃れて再びボートに乗ろうとする3人。実話を元にしたというストーリーは、極めてシンプルだ。
ワニがあくまでも、普通のワニであるところがいい。他の「ワニもの」と違って、薬物で巨大化・凶暴化したり、人間をエサに育てられたりしたわけではない。撮影にもCGではなく、本物のワニを使っている。人が襲われる場面も派手な描写は避けて、あっさりと描いている。「実話もの」のリアリティーがあり、地味な描写でも結構ハラハラできる。
鑑賞前は、ただ「3人がワニに襲われる」だけで、1時間半の上映時間が持つのかと心配したが、最後まで緊迫感は持続した。
アンドリュー・トラウキとディヴィット・ネルリッヒの共同監督。姉妹の妹の方を演じたメーヴ・ダーモディが魅力的だ。
ちなみに、広島には「ワニバーガー」なるものが存在する。広島でワニとは、サメのことらしい。





























