愛流通センター - 前田有一

ホリプロとケータイ小説大手サイトの連動企画(55点)

© 2008 「愛流通センター」製作委員会

 『恋空』のようにケータイ小説が映画になり、場合によっては大ヒットする時代であるが、同ジャンルの『愛流通センター』の成り立ちはかなり凄い。大手携帯小説サイト内で、なんと201万人から選ばれた原作コンテスト最優秀作品を映像化したというのだ。しかも主演は5万人以上参加のアイドルオーディションで選ばれた金の卵。莫大な数の少年少女の夢と憧憬がつまった映画というほかない。

この映画の批評を読む »

ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー - 岡本太陽

物語が格段に面白くなったデル・トロ監督のシリーズ第2弾!(75点)
ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー

© 2008 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.

 『アイアンマン』『インクレディブル・ハルク』と、今年の夏はアメリカンコミック原作の超大作映画ラッシュだ。2004年に公開された『ヘルボーイ』の続編にあたる『ヘルボーイ2/ゴールデン・アーミー(原題:HELLBOY ?: THE GOLDEN ARMY)』も今夏の期待作の1つなのだが、前作に比べ、飛躍的に物語が面白くなっているのだ。出演者は前作同様でロン・パールマンがあの赤い悪魔を演じる。

この映画の批評を読む »

近距離恋愛 - 渡まち子

凡作ラブ・コメ(50点)

 もしや私には予知能力が?!思わずそう感じるほど先が読める展開だ。10年来の大親友の男女が、実は互いに惹かれあっていることに気付く凡作ラブ・コメ。この手の映画のハッピーエンドではいつも陰で泣く人物がいるが、今回のは気の毒すぎやしないか。第一、堅実な彼女と精神年齢の低いダメ男、結婚しても長続きしそうにない…と余計なお世話をやきたくなった。スコットランド独特の結婚の風習や雄大な風景など、旅行気分はちょっと楽しい。

レッドライン - 佐々木貴之

◆ご都合主義の甘くてぬるい脚本が大きなマイナスポイント(45点)

 不動産金融業で成功したダニエル・サデックが、自身のポケットマネーとコレクションしている高級車を投じて製作したカーアクション映画。

この映画の批評を読む »

ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌 - 渡まち子

前作よりVFXの質が上った点を評価したい(50点)

© 2008「ゲゲゲの鬼太郎」フィルムパートナーズ

 怖さはないが楽しさがある妖怪たちのキャラが人気で、第2弾も安定した作りになっている。テーマは人間と妖怪の共存。千年前の、人と妖怪との悲恋が生んだ呪いに、鬼太郎らが挑む。特別ゲストのソ・ジソプは何のために出てきたのか分からないが、濡れ女役の寺島しのぶは、不幸顔が幸いし、ぴったりハマッていた。欧米風な妖怪もいるが、前作よりVFXの質が上った点を評価したい。相変わらず猫娘の思いに鈍感な鬼太郎がもどかしい。

闘茶 - 福本次郎

あくまで茶の効能を重要視する中国人と、茶を精神世界への架け橋のように考える日本人。中国では実用品であった茶が、日本で独自に作法や芸術として昇華していった過程を通じて、その良し悪しを比較することの無意味さを説く。(50点)

© 2008 TEA FIGHT FILM ASSOCIATION

 あくまで茶の効能を重要視する中国人と、茶を精神世界への架け橋のように考える日本人。もちろん茶の香りや味、泡の見た目などの美しさも評価されるが、中国人が欲しがるのは茶が肉体的精神的にもたらす高揚感やその逆の鎮静作用といった健康に寄与する力。日本人は茶を点てるという行為自体に美を求め、茶を味わうこことはその一部でしかない。中国では実用品であった茶が、日本で独自に作法や芸術として昇華していった過程を通じて、その良し悪しを比較することの無意味さを説く。

この映画の批評を読む »

ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!- - 渡まち子

パロディ満載でおくる英国発の田園アクション・コメディ。エッジが効いたギャグが楽しめる。(70点)

© 2006 Universal Pictures International. ALL RIGHTS RESERVED.

 ロンドンのエリート警察官エンジェルは優秀すぎて署内で疎まれアッサリと地方に左遷。のどかな郊外の村サンドフォードで浮きまくるエンジェルだったが、謎の殺人事件が起こり、一見平和な村の意外な姿が明らかになる…。

この映画の批評を読む »

THE LAST MISTRESS - 岡本太陽

アーシア・アルジェント主演の19世紀パリが舞台の残酷な物語(65点)

 キャサリン・ブレイラ監督最新作『THE LAST MISTRESS(原題:Une Vieille Maitresse)』は今までの彼女の作品と違う。このフランスの女性監督はノーマルな映画は作らない。『Romance』『Fat Girl(原題:A` ma soeur!)』『Anatomy of Hell(原題:Anatomie de l’enfer)』等、人を驚かせる映画を好んで作る監督だ。本作『THE LAST MISTRESS』は彼女にとっては初の19世紀を舞台にした時代劇となるが、彼女が常に作品に取り入れる女性の「性」はもちろん描かれている。

この映画の批評を読む »

火垂るの墓 - 渡まち子

意図不明な配役に疑問が残る(50点)

© 2008「火垂るの墓」パートナーズ

 野坂昭如の原作は、かつて高畑勲監督によってアニメ映画化された名作があり、今回の実写版との比較は避けられない。物語は戦争の過酷な運命の中で生きた幼い兄妹の悲劇を描くものだ。反戦の意図は伝わるが、母親役を松田聖子にするなど、意図不明な配役に疑問が残る。幸薄い子供が餓死する話は高畑アニメを鑑賞した後、2度と見たくないと思ったほど鮮烈で悲しい内容。生々しい実写よりアニメの方がありがたい。

レッドライン - 福本次郎

究極のスピードが生むスリルにアドレナリンは沸騰し、限界まで踏み込まれたアクセルが直線を切り裂き、研ぎ澄まされたステアリングとギアワークがカーブを征服する。しかし、ドライバーの持つテクニックがあまり体感できなかった。(30点)

© 2007 RL Films,LLC. All Rights Reserved.

 フェラーリ、ランボルギーニ、ポルシェ、アストンマーチン、メルセデス・・・。息を飲むようなスーパーカーに最高のチューンナップをほどこし、大金を賭けて公道でレースをする。究極のスピードが生むスリルにアドレナリンは沸騰し、限界まで踏み込まれたアクセルが直線を切り裂き、研ぎ澄まされたステアリングとギアワークがカーブを征服する。しかし、本物の自動車を走らせることにこだわったせいで臨場感に欠け、劇中のドライバーの持つテクニックがいまひとつ体感できなかった。

この映画の批評を読む »

カメレオン - 福本次郎

女占い師の元に突然現れる陰を引きずった男というノワールな雰囲気を漂わせたオープニングに惹かれるものがあるが、アクションは途半端、ストーリーも破綻している。構成も細部も疎かにしたいい加減な脚本の見本のような作品だ。(30点)

© 2008「カメレオン」製作委員会

 女占い師の元に突然現れる陰を引きずった男という、かつて一時代を築いた東映セントラルフィルムのようなノワールな雰囲気を漂わせたオープニングに惹かれるものがあったが、現在の藤原竜也には松田優作のような存在感を期待するのは酷というものだろう。暴力に彩られた経歴と抜群の頭脳と洞察力を持っていることはよく分かるが、カメレオンというほどの偽装ができるわけではない。さらにリアルでも大げさでもない中途半端なアクションで茶を濁す。そして極めつけは破綻してしまったストーリー。構成も細部も疎かにしたいい加減な脚本で映画を作るとこういう結果になるという見本のような作品だ。

この映画の批評を読む »

レッドライン - 渡まち子

お話はおそまつだが、車好きにはたまらない内容(30点)

© 2007 RL Films,LLC. All Rights Reserved.

 お話はおそまつだが、車好きにはたまらない内容だ。物語は、陰謀により巨額な掛け金が動く闇レースに参加する、天才女性ドライバーの活躍を描くもの。見所は大挙して登場する高級車とセクシーな美女たちだが、それなら映画にしなくても…とツッコみたくなる。ヒロインが不必要にケバいのはいただけないが、レースの決着には溜飲を下げた。カークラッシュはCGではなく製作者のコレクションを使ったとか。何なんだ、この太っ腹は?

マーキュリーマン - 佐々木貴之

◆スカッとした最高に良い気分にさせてくれる(80点)

 タイ製アクション映画と言えば、生身の体を張った格等系のイメージが強いが、本作はアメリカンコミックが原作のハリウッド製SFヒーローアクションを意識した作品だ。

この映画の批評を読む »

クライマーズ・ハイ - スタッフ古庄

◆熱い!熱い!激闘の7日間!!(65点)

 「半落ち」著者で知られる横山 秀夫さんの小説が原作。2005年にはNHK二夜連続放送にて、佐藤浩一さん主演でドラマ化もされています。

この映画の批評を読む »

THE WACKNESS - 岡本太陽

サンダンス映画祭で観客賞を受賞した94年のNYが舞台のある少年の物語(70点)

 十代の少年が主人公の成長を描いた映画はそれこそ山ほどある。2008年夏公開の『THE WACKNESS』はもやもやしたドラッグディーラーの男子高校生のひと夏を描く物語で、今までに観た事あるようでないような映画だ。なぜならドラッグがらみの映画だが、暴力シーンもなく、暗い映画でもない。むしろストーリーはコメディタッチでユーモア溢れる作品となっているのだ。

この映画の批評を読む »