人気漫画化・西原理恵子の自伝的作品の映画化で、可愛らしいタイトルだが、内容はかなりシビアだ。ナツミはスランプから抜け出せない36歳の漫画家。ダラケきった暮らしから、担当編集者に「先生、友達いないでしょう?」とまで言われる始末だが、その言葉から、少女時代のかけがえのない友の存在を思い出すことに。東京で過去を回想し、長く戻らなかった故郷で彼女たちの本当の気持ちを知ったナツミは、絶不調から抜け出してゆっくりと再生していく。
ナツミも父親不在で育つが、女友達きいちゃんとみさちゃんは、なお悪い。家庭環境は悪く、男を見る目がなく、自分さえ大切にできない。だが、世間の評価ではなく自分の信念で彼女たちを友人に選んだナツミの強い意志は、やがて絵で生きていくという決心にもつながっていく。人生の岐路で悩む、才能あるナツミを応援する気持ちから、きいちゃんが「あんたはこの街から出ていけ!」と叫ぶ言葉が、哀しくて優して泣けてくる。彼女たちが取っ組み合いのケンカをするのもいい。女の子同士でもやる時はやるのだ。いつかは別れ別れの道を行くと知ったとき、人は大人になる。子供から少女へ、そして大人の女性へ。これはそんなヒロインの通過点を描いた、ビターなガーリー・ムービー。見終われば胸がしめつけられるようだった。
(渡まち子)
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