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30デイズ・ナイト - 渡まち子

ヴァンパイアとの戦いがあまりに単調で工夫がない(40点)
30デイズ・ナイト

© 2007 Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved

 吸血鬼というのは映画史上最もリメイクされる人気キャラ。元祖の独映画「吸血鬼ノスフェラトゥ」以来、ホラー、コメディー、SF、ミュージカル、果てはティーン向け耽美派恋愛映画とさまざまなヴァリエーションがあり、どうにでも料理できる便利な素材だ。だが、それなりの創意工夫がないとファンは納得しない。アメリカ最北の町バロウでは、30日間太陽が昇らない極夜の季節を迎えるが、この闇の世界に乗じて太古から生きながらえるヴァンパイアが町を襲撃、住民たちを襲う。保安官のエバンは、陸の孤島と化した街で、壮絶な戦いに身を投じていく。

 本作の個性は「場所」だ。極北の町の寂寞とした世界は、密室型サバイバルの舞台として面白い。だが残念ながら、ヴァンパイアとの戦いがあまりに単調で工夫がない。時折、人工の光を使って逆襲を試みるものの、基本的にはかくれんぼである。クライマックスの主人公の決断は壮絶なものだが、意思を操れるなら、追い詰められる前に対策の立てようもあったろうに。印象的なのは、ヴァンパイアが独自の言語を話すことと、劇画チックなルックスだ。優雅で華麗な従来の吸血鬼のイメージはそこにはなく、ただただ血に飢えた獣のような生き物が、雪と氷の世界で暗躍する図は、人間を完全に否定する強い意志が感じられ背筋が凍った。

渡まち子

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