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縞模様のパジャマの少年 - 渡まち子

結末には思わず言葉を失った(65点)
縞模様のパジャマの少年

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 のどかな印象のタイトルとは裏腹に物語は極めてシビアなものだ。縞模様のパジャマとは、強制収容所内のユダヤ人が着る服のこと。第二次大戦下、8歳のブルーノはナチス将校である父の昇進に伴い、ベルリン郊外に越してくる。ある日、屋敷の裏庭で、鉄条網で覆われた場所にいる同い年の少年シュムエルと知り合う。二人は友達になりフェンス越しに心を通わせるが、やがて彼らの友情が皮肉な運命を呼ぶことに。

 ブルーノには少年期特有の無邪気さと残酷さが同居するが、そんな矛盾も何もかも、ナチスの暴挙が押し潰していく。主人公が、周囲の大人の異様な空気を敏感に感じ取り、とっさに友を裏切る言葉を口にする場面はやるせない。無垢な子供の行動はあがなえない大人の大罪を象徴するが、その本質は、いつの時代にもある無知や日和見の罪をあぶり出すもの。真実に目をふさぐ偽りの平和は、やがて取り返しのつかない悲劇によって裁かれる。この映画の結末には思わず言葉を失った。主人公の少年二人はオーディションで選ばれた無名の新人だが、その匿名性が戦争の悲劇をより際立たせている。

渡まち子

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