◆大作曲家ブラームスの末裔が監督している(70点)
音楽家の伝記映画は多いが、この作品は大作曲家ブラームスの末裔が監督していることが何よりも目を引く。ロベルト・シューマンと若き天才ヨハネス・ブラームスという偉大な音楽家の間で揺れ動く、シューマンの妻でピアニストのクララの半生を描く物語だ。いままでタブーとされていたブラームスとクララの関係性は、情熱的でありながらストイックなもの。ドイツらしいロマンティシズムとも受け取れる女性崇拝がある一方で、19世紀、社会進出で困難な道を歩む女性音楽家の勇気ある生き様も見逃せない。物語を彩るシューマン、ブラームス両巨匠の楽曲はゴージャスの極みだ。ラスト、涙をためた目でクララの演奏を聴くブラームス役のマリック・ジディの、無言の名演が素晴らしい。



























