サスペンスとしては弱いが、全編イタリアロケの豪華さが売りの映画だ。ローマで日本人少女誘拐事件が発生。事件に巻き込まれた外交官・黒田は、少女の母・紗江子と共に、海辺の街アマルフィへと導かれる。犯人グループに翻弄されローマ市内を観光案内よろしく走り回るが、いくら何でも黒田一人で事件を解決するのは困難。新米の研修生にひとつくらい特技がほしかった。終盤、意外な犯人とその動機が明らかになるが、この明智光秀もビックリの謀略に対して、母親の反応がナマぬるい。物わかりが良すぎる綺麗事のセリフに力が抜けた。気になるのは、途中でプツリと途切れる編集スタイル。意図したものらしいが、効果は不明瞭。サラ・ブライトマンの歌声も含め、イタリア名所・旧跡巡りと割り切れば楽しく鑑賞できようか。
(渡まち子)
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