◆内容が情けないほど陳腐(20点)
長澤まさみのどんよりとした表情で、この女優の定番である死と病の“泣き”の方向がつかめてしまう。沖縄の離島で暮らす、最愛の妻を病で失った父と、やはり幼馴染の恋人を海の事故で失った娘の、愛の喪失と再生を描く物語だ。少し大人っぽくなった長澤まさみに出会えるが、内容が情けないほど陳腐で、沖縄版「タッチ」のようなストーリーに鮮度は皆無。父と一也はまったく漁師(ウミンチュ)に見えず、幼馴染の3人の友情も愛情も伝わらない。終盤、ヒロインが心の病から立ち直る展開の説得力のなさにはあきれるばかりだ。再生こそがこの物語のテーマなのに、そこが雑でどうするのか。複雑な歴史を持つ沖縄の地の精神風土はもっと力強く魅力的なはず。タイトルである海の群青色の美しさだけが慰めだった。



























