◆城が出来上がっていくプロセスがすこぶる楽しい(65点)
ブレないと評判の戦国武将が大ブーム。そんな流れにのった快作だ。観光地にもならず工場誘致さえキビしい現代の田舎町に、400年前の戦国武将の亡霊が蘇り、悲願の築城を宣言する。廃材のダンボールでの城作りというムチャな計画に巻き込まれ、いつしか魅了されていく建築学科のナツキや町の人々と、武将の思いがひとつになり、城が出来上がっていくプロセスがすこぶる楽しい。ただ、材料集めの工夫は丁寧だが、城作りの細部の描写が雑なのが残念。特に天守閣としゃちほこの製作はものづくりの喜びを謳う物語のカギだけにきちんと描いてほしかった。すばらしいのは情けない公務員と尊大な武将の二役を演じる歌舞伎役者の片岡愛之助。品格のある声と立ち居振る舞いが美しく、ありえない物語に説得力を与えている。



























