◆ファンタジックな愛に泣かされる(65点)
いけちゃんとは何者か?この謎が本作の感動の震源だ。謎が解けたとき、ファンタジックな愛に泣かされる。悪ガキのいじめに屈しない少年よしおのそばには、彼にしか見えない不思議な生き物いけちゃんがいた。幼いながらに現実の痛みを知るよしおは、自分だけの世界を持っている。その異界に入れる唯一の存在、それがいけちゃんだ。いけちゃんの声を担当する蒼井優のおおらかな“演技”が魅力的で、思わず感情移入してしまう。よしおがいけちゃんと別れるときのやるせなさ。そして思いがけない再会の驚き。いけちゃんの告白に、切なさがこみあげた。この物語がラブストーリーだったとは。思い出が最も輝くのは、過去と現在が交錯した瞬間なのだと分かる。見終わると、冒頭に登場するお墓参りのシーンが胸にしみた。


























