◆激しく好みが分かれるだろう (50点)
クドカンらしい奇想天外なファンタジック・ミステリーだ。失踪した作家凸川(でこがわ)を探して編集者の静が彼の故郷を訪ねるが、そこでは凸川の同級生たちがまったく要領の得ない話をするばかり。常識が通用しないその田舎町で起こった悲喜劇とは? 殺しても殺しても死なない“でこやん”を不思議な明るさで演じる浅野忠信が面白い。とりあえずテーマは友情だが、そこには互いを傷つける毒も含まれる。元が舞台だけあってテンションの高さはハンパではなく、奇妙な登場人物や極彩色の画面構成は、激しく好みが分かれるだろう。個人的には共感できる部分はほとんどなかったのだが「人間は鈍い獣だ」とのセリフはなかなか深い。冒頭で流れるラテン系サウンドが、ブラックホールのような町のダークな笑いの空気を象徴している。





























