一方的に悪人退治をする主人公には、社会に対する深い不信感がある。法で裁けない悪人たちに制裁を加える“パニッシャー”ことフランクは凶悪犯ビリーと対決するが、誤ってFBI捜査官を殺してしまい、苦悩する。超能力や発明品的な武器などを持たないことが逆に生身の人間の暴力性を際立たせた。小悪も巨悪も同じように殺しまくる主人公に感情移入は難しいが、3度目の映画化になるパニッシャーは“正義”とするのが不文律。時代がこんなダーク・ヒーローを求めているのだろう。暴力的でハチャメチャなガン・アクションが登場するが、監督は意外にも女性。あらゆる武器を駆使した迷いのない残酷描写に、さすが元・世界空手チャンピオン!と妙に感心してしまった。
(渡まち子)
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