雰囲気は優雅だが人物に魅力が乏しい。18世紀の英国でジョージアナは大貴族デヴォンシャー公爵に嫁ぐが、夫の無関心や不実に悩まされ、自らも不倫に走る。実情は不道徳でも表面上は世間体を取り繕う様がいかにも英国らしい。正妻と愛人が同居し親密に暮らすなど、超党派で結託する節操のない政党のようだ。スキャンダラスな親を見て育つ子供のメンタル面が思わず心配になる。ヒロインは故ダイアナ妃の祖先で、元祖セレブと呼ばれた女性。だが当時の女性は貴族でも、選挙権はおろか自分の財産さえ持てなかった。女の価値は男子の世継ぎを生むことだけという時代の不幸と言うべきだろう。内面の虚しさを際立たせるような華麗な衣装が印象的だった。
(渡まち子)
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