天才子役ダコタ・ファニングが、大人と子供の中間の少女の繊細な内面を丁寧に演じている。60年代のアメリカを舞台に、母の死のトラウマに悩む14才の少女リリィが、養蜂業を営む魅力的な黒人3姉妹の家で暮らし、次第に癒されていく姿を描く。抜群の歌唱力を誇る歌手・女優たちをキャスティングしながら、あえて歌わせず演技力で勝負しているところがすごい。人種差別や家族の死など、難しい問題を描いているのに、あたたかみのあるストーリーになったのは、少女の心の成長を古代から存在する養蜂というどこか神秘的な仕事を通して語っているからだろうか。10代前半の少女ほど傷つきやすい生き物はいない。愛されること。リリィにはそれが一番の栄養だ。
(渡まち子)
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