プッチーニの傑作の映画化で、現代最高のオペラ歌手ネトレプコとビリャソンの歌声が圧倒的だ。お針子ミミと詩人のロドルフォは貧しいが純粋に愛し合う恋人同士。だが、ミミは不治の病にかかってしまう。オペラ入門としてお勧めとあるが、はたしてそうだろうか。オペラは敷居が高いが映画なら気軽に鑑賞できるという点では賛成だが、あまりに有名な作品ゆえに物語が大胆に省略されている点では初心者向けとは言えない。ただ、映画らしい演出を堪能できるのが長所で、特にラスト、引きのカメラでとらえていくミミの姿は涙を誘う。「レント」や「ムーラン・ルージュ」はこの物語を下敷きにしているし、アキ・カウリスマキも映画化している。見比べてみるのもいいだろう。
(渡まち子)
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