不快感満載の怪作で、ハネケ自身のセルフ・リメイクである。別荘で過ごす裕福な家族が、2人の美青年によって徹頭徹尾いたぶられ、死のゲームに参加させられる様子をサディスティックに描く物語だ。セリフやカット割までほとんど同じにしたのは、罪もない人間が痛めつけられるのは、時代や場所がどこであれ常に起こりうると言いたいのだろう。神経を逆なでするのは、時折観客に向けて話しかける演出だ。これは作り事ですよと念を押す技法であるにもかかわらず、観客は自分が暴力に加担している気になり気が滅入る。この映画の真意は、問答無用の悪意の存在証明なのだ。オリジナルを初めて見た時の衝撃は忘れないし、ある種の傑作とは思うが、この内容の映画を二度作るハネケの神経は理解しがたい。ナオミ・ワッツがド迫力の熱演。
(渡まち子)
スポンサードリンク


















