例えるなら万華鏡のような、華麗な美に彩られた映画だ。1915年、大怪我を負って入院中のスタントマンのロイは、失恋で絶望。自殺用の薬を入手するために少女に5人の勇者が登場する壮大な叙事詩を語り始める。CM出身のターセム監督の美意識が炸裂する映像が見事。特にゾウが海を泳ぐ姿と、巨大な白い布が鮮血に染まる場面はゾクゾクする。復讐と冒険の物語も、多くの世界遺産でロケした壮麗な背景に負けないスケールだ。ロイの心が希望へと再生していくのは、少女に語るほら話のおかげ。そして、ほとんどの映画もまた、虚実が混じった美しい作り話なのである。
(渡まち子)
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