無関心こそが罪。これが映画のテーマだ。政治、報道、教育という異なる世界の人間を通して、対テロ戦争を会話で検証する。クルーズとストリープの攻防が見せ場の一つだが、大学教授と生徒のやりとりこそ注目すべき。ただ、作品の志の高さは理解できても素直に評価できない。なぜなら善意も悪意も結局は若者を戦場に駆り立てるから。そして“10分前に始まった戦闘作戦”に対してなす術などないと判るから。映画は問題を提起するだけで結論は出していない。観客に考えさせる意図なのだが、大統領選挙前のこの時期、レッドフォードならはっきりと意見を述べてもいいはずでは。この映画の歯切れの悪さは厭世観を誘う。質は高いが困った作品だ。
(渡まち子)
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