◆意外にも楽しめるサスペンスで退屈しない(55点)
美しいリゾート地と恐ろしい殺人鬼の対比が、犯人探しの意外性とマッチするサスペンス・アクションだ。ハネムーンでハワイを訪れたクリフとシドニーの二人は、カウアイ島の美しい秘境を目指してトレッキングを楽しんでいた。「オアフ島で新婚カップルが殺害され、男女二人組の犯人がカウアイ島に渡った」というニュースを知った直後、ニックとジーナ、ケイルとクレオという二組のカップルと出会う。クリフたちは疑心暗鬼になるが…。
物語が、ハワイの開放的な自然とは対照的に、密室型サスペンスのスタイルで進むのが上手い。携帯も圏外、外部との接触も不可能な世界に、巧妙な仕掛けが散りばめられている。ミラ・ジョヴォヴィッチはすっかりアクション女優のイメージだが、この映画の後半でも走り、飛び跳ね、戦うヒロインを熱演。それでいて、どこか精神的にもろいシドニーを演じて、見るものを困惑させる。登場する男女は、刺青をしていたり、軍隊にいたり、いきなりナイフで動物をサバいたりと、誰もがミステリアスでどこか凶暴だ。終盤に犯人が分かってビックリだが、無造作に置かれた荷物やニュースの映像などが実はひねりの効いた伏線で、観客が思い込んでいたこととは違う真実があぶり出されてくる。物事は見方によってまったく違う意味が生じるということだ。殺人の目的に、もうひと工夫ほしかった気がするが、意外にも楽しめるサスペンスで退屈しない。それにしても思い詰めた目つきのミラの顔が、かなり怖い。






























