◆大人も子供も安心して楽しめるディズニーの物語(65点)
ディズニーの人気キャラクター、ティンカー・ベルを主人公にした全4部作のアニメの第2弾。前作は、ティンカー・ベルの誕生と彼女が持つ素晴らしい才能を開花させる物語だったが、本作は、その才能の応用ともいえる物語だ。妖精たちの最も大切な仕事は四季を届けること。秋の準備に取り掛かる頃、ティンクは、妖精の女王に呼ばれ、秋の祭典に使う聖なる杖を作るという名誉ある任務を与えられる。杖に納めるのは、魔法の石でとても貴重な“月の石”だ。親友で、妖精の粉の番人テレンスがそのミッションを手伝うことになるが…。
好奇心旺盛だがおっちょこちょい、元気一杯だが短気で癇癪持ち。ティンクの魅力は、欠点だらけだということだ。今回は聖なる杖作りを手伝ってくれていた親友テレンスとの友情にヒビが入る。それと呼応するように、月の石が壊れてしまうという事態に。このことでネバーランドが危機に陥ると知ったティンクは、願いをかなえる魔法の鏡を見つけ出すために冒険の旅に出る。大人も子供も安心して楽しめるディズニーの物語らしく、主人公の成長は素直で分かりやすい。特に重要なのは、友情だ。離れてみて初めて分かる友達の大切さ、「ごめんなさい」と素直に謝ること、そして互いの間違いを許しあうこと。失敗を恐れずにチャレンジできるのもそばに友だちがいるからだ。ティンクが祭典で使う聖なる杖をどう完成させるかをぜひ見てほしい。劇中の含蓄のあるセリフ「もの作りの妖精は、間違いから学ぶ」の意味が分かるはずだ。新キャラであるホタルのブレイズの愛らしさや、ティンクの新しいコスチューム、さらにケルト風の音楽と、見所は数多い。とりわけ本作の色彩設計は、キラキラと輝くカラフルな光の中にも、秋らしい落ち着きを感じさせる印象深いもの。物語と映像の両方に豊穣を感じさせる。
(渡まち子)
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