◆これでは女性の共感は得られないだろう(20点)
アラフォーでバツイチの女性と20代の青年が恋に落ちる。アリエナイと言うなかれ。女性映画のヒットを狙って理想の恋愛の形を練り直すアメリカ映画では何でもありだ。夫の浮気で離婚したサンディは2人の子持ちで40歳。NYで働きはじめた彼女は、引越し先のアパートの下のカフェでバイトする24歳の青年アラムと知り合い、ベビーシッターを頼む。共につらい別れを経験した二人は、やがて年の差を越えて愛し合うようになるのだが…。
これもひとつの婚活映画と思えば、納得できなくもないが、ヒロインのキャラクターの作りこみと、物語終盤のディティールがあまりに甘い。夫の浮気に憤慨し離婚したサンディが、夫に言いたいことを何一つ言えない性格というのは矛盾がある。大都会NYで普通の主婦があっさりスポーツ・ジャーナリストになるのはさておき、彼女の仕事への熱意がどの程度のものなのか分かりにくい。アラムが、偽装結婚に利用されたり、子供好きだったりするなど、誠実な性格に一貫性があるのに対し、ヒロインの人物像がこう不安定では感情移入は難しい。ロマ・コメのセオリー通り、いろいろあってもハッピーエンドになるが、その“いろいろ”があまりに駆け足で雑なのだ。アラムの人生経験による成長がハイ・スピードで描かれるが、なぜありのままのアラムではいけないのか? 出会った時の彼に惹かれたのではないのか? と問いただしたくなった。何より、実生活では20歳以上も年上の大スターとリッチな夫婦生活を送る、キャサリン・ゼタ=ジョーンズをヒロインに据えるところから、ミス・キャストだ。何だかちぐはぐなこの映画、年齢を重ねても、恋はできると言いたいのだろうが、これでは女性の共感は得られないだろう。理想に凝り固まった恋愛観を、柔軟にするというコンセプトは良いだけに、残念な作品だ。




























