◆コテコテのお涙頂戴ものに大人の映画ファンはドン引き(20点)
大人気ケータイ小説が原作で、カリスマティーンモデル・佐々木希が初主演した純愛映画だ。飛びぬけて美しく、常に仲間の中心にいる女子高生・理央。性別を問わず誰もが彼女に夢中になるが、理央自身は過去のトラウマから他人を信じられず、お金にしか興味がない。近寄ってくる人間を利用するだけだった彼女は、17歳になったある日、35歳で無愛想な大学講師・光輝と出会い、運命的な恋に落ちる。だが光輝には彼女を受け入れられない理由があった。
援助交際やいじめ、同性愛とダーティな序盤からいきなり純愛路線へ。コロコロと態度が変わるのが10代少女の特質とはいえ、あまりの変貌は、映画の体裁としてどうなのか?! 恋した理央は、金目当てのパトロンや、悪事に利用していた彼氏、同性愛の恋人まで、あっという間に関係を清算。トラブルや別れ話のもつれは微塵もないという展開には、ご都合主義という言葉を使うことさえはばかられる。もちろん純愛だけではティーンの涙は誘えないので、そこには難病という定番の不幸アイテムが。ラストはホロリとするものの、こんなコテコテのお涙頂戴ものには大人の映画ファンはドン引きするしかない。それでも佐々木希ちゃんの美貌は一見の価値ありだ。演技は学芸会並みだし、着せ替え人形のような印象しか残らないが、背中を見せて振り向くセミヌードのショットは輝くように美しい。もしかしたら明日の映画スターに化けるかもしれない、美少女ありきの映画。こういうジャンルの作品も映画の大切な側面なのだ。
(渡まち子)
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