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お買いもの中毒な私! - 福本次郎

目先の欲望に負け、次々とクレジットカードで買い物をしてしまう。あとに残るのは請求書の山と分かっていても、なんとかなると思っている。これは「リーマンショック」以前の米国人の消費マインドと米国経済そのものではないか。(60点)
お買いもの中毒な私!

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 目先の欲望に負け、次々とクレジットカードで買い物をしてしまう。カードが無効でも何とかカネを捻出して、欲しいモノを手に入れる。あとに残るのは請求書の山と借金取りの督促と分かっていても、なんとかなると思っている。さらに意志の弱さを「中毒」という便利な言葉に置き換えることで自分を納得させ、周囲には問題がないように振る舞う。あまりにも勝手なヒロインの思考回路には嫌悪感しか覚えない。だが、これは「リーマンショック」以前の米国人の消費マインドと米国経済そのものではないか。そして、換金できるものはすべて処分して、身の丈に合った暮らしをする以外再生の道はないという解決策も共通している。

 気に入ったファッションを見境なく買ってしまうレベッカは、ファッション誌の面接を受けるつもりが経済誌の編集長・ルークに気に入られ仮採用される。レベッカが書いたコンシューマー目線のコラムはお堅い読者には新鮮で大反響を呼び、彼女はペンネーム「緑のスカーフ」として一躍時の人となる。

 ファッションにカネをかける人は「服が私に語りかけてくるの」と言い訳をするが、この作品ではマネキンがレベッカに囁く。直感に訴えるものが見つかったとき、誰もがこういう気分になって購買欲を刺激されることを見事に表現している。緑のスカーフを見つけたレベッカに、それを買うことでどれだけ素晴らしい人生が待ち受けているかを吹き込むマネキンの言葉と仕草は、高額なショッピングをした経験がある人間ならだれもが共感できるシーンだろう。

 やがて、レベッカはテレビに出演するが、そこで多額の負債を暴露され、一気に信頼を失う。その後、やっとバブリーな生活を改める気になったレベッカは、彼女のラッキーアイテムであると同時に虚栄のシンボルでもあった緑のスカーフも売り払う。しかし、ルークは彼女のためにそれを買い戻しプレゼントする甘い結末。根本的な荒治療が必要なレベッカには、もっと別のシンプルで安価なものでよかったはずだ。「緑のスカーフ」意識が残っているうちはレベッカの再出発はあり得ないのだから。。。

福本次郎

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