◆ジュール・ヴェルヌ原作「地底探険」を基にした実写3D映画 (25点)
「八十日間世界一周」、「海底二万マイル」、「十五少年漂流記」の作者として知られるSFの父ことジュール・ヴェルヌ。実に多くの人に愛されている彼の作品の中に「地底探険」がある。これはアメリカが制作した1959年のヘンリー・レヴィン監督、パット・ブーン、ジェームズ・メイソン出演の『地底探険』を始め、ヴェルヌの祖国フランス以外でも映画化がなされ、時にはアニメ化もなされている人気の高い作品だ。そのヴェルヌの「地底探険」が実写3D映画『センター・オブ・ジ・アース(原題:JOURNEY TO THE CENTER OF THE EARTH)』として2008年夏スクリーンに登場する。主演には『ハムナプトラ』のブレンダン・フレイザーを迎えており、この新作は冒険映画でかつコメディ要素のある映画であることが伺える。
ボストンに住む火山学者トレヴァー・アンダーソンは何年も前に行方不明になった兄マックスの研究所が資金欠如のために閉鎖されてしまうことを知る。そんな時にトレヴァーは兄の息子で甥のショーンと10日間過ごす事になっており、彼はショーンの母親が持って来たマックスの遺品の中からジュール・ヴェルヌの「地底探険」を見つける。そこにはマックスが突き止めたある記述が記されており、それについての調査の結果、トレヴァーはアイスランドに行く必要がある事を知る。死んだとされる父が探り当てたものに興味を示す甥のショーンとトレヴァーをアイスランドで待っていたものとは…。
この3D映画を監督したのはエリック・ブレヴィン。彼は『メン・イン・ブラック』や『パール・ハーバー』の特撮を経験している。彼は3D映画としてこの『センター・オブ・ジ・アース』を制作したのだが、これはディズニーのアトラクションであり、映画ではないと言い切る事が出来る。ブレンダン・フレイザーが水を吐き出すシーンや魚が飛び出して来るシーンでは驚きがあり、3Dの凄さをや楽しさを思い知らされるが、肝心の物語やほとんどのシーンで使われているVFXがかなり貧そ。3D眼鏡なしでこの映画を観たらどれだけこの地底の探険が眠たいものになってしまうだろう。それゆえにこの映画は約90分の長い3Dアトラクションと呼ぶに相応しいのである。
脚本はマイケル・ワイス、ジェニファー・フラケット、マーク・レヴィンが「地底探険」を基に、ジュール・ヴェルヌの書いた本は正しかったという半分オリジナルストーリーを書き上げたのだが、ヴェルヌの「地底探険」の様に登場人物が謎を解き明かし探険するというよりは、彼らが予測の付く決められた流れに乗っているのが観客の好奇心をくすぐらない。夏休み中の子供向けに映画は制作されているので、あまりの登場人物のシンプルな体験に小学生以下の子供ならまだしも、子供の様な心を持った大人でさえ満足出来ないはずだ。2008年版『センター・オブ・ジ・アース3D』はヴェルヌの「地底探険」の名を借りた結局何も起こらない映画だ。


























