国道246号線をテーマに作った異色の短編集(55点)
6人の監督が国道246号線をテーマに作った異色の短編集。時代劇、SF、ドキュメンタリー、青春ものとバラエティに富んでいる。何より監督を務める6人の人脈を示すような豪華キャストがスゴい。若者文化の発信地がテーマだけに生きの良さは魅力的だが、物語としてはまとまりに欠けるものばかり。それもまた“今”の気分だろう。そんな中、須藤元気が監督した「ありふれた帰省」は、友情物語、SF、ラブストーリーとイメージが変化し、センスを感じる1本だった。ストーリーとして分かりやすいのはユースケ・サンタマリアの「弁当夫婦」か。初監督に挑戦したアーティストもいるが、比較を避けられないオムニバス映画は難しい選択だったかもしれない。
(渡まち子)